開発実績

【事例1】 
ファインブランキング技術への挑戦(2004年5月〜)
〜歯形部分の全せん断加工技術の開発〜

価格競争・技術競争を勝ち抜くために。

開発事例01 ファインブランキング2004年5月、会社の将来像について考えたあの時期。
今後のアメリカ国内、近隣諸国との価格競争・技術競争を勝ち抜くためには、機械と金型さえ有れば誰でも作れるという製品ではなく、簡単には真似できない高い加工技術力が求められる製品が必要であると。
そこで当時注目の的だった、全く新しいコンセプトのプレス機の視察のため、日本行きを決定。新しい機械でどんなことができるのか、どんな技術が必要になるのかを調査した結果、我々はアイダエンジニアリングのULプレスを選択したのであった。

巡ってきたチャンス。

開発事例01 全せん断これとほぼ同時期、お客様から「これまでにファインブランキングで加工されていた製品を一般プレスで加工することができないか」という検討依頼が舞い込んだ。
私たちにとっては願ってもないチャンス。「絶対に加工できるようになってやる」という強い意気込みで具体的な検討を開始。
一般プレスで加工するからには、一般プレスのメリットを出さなければならない。
私たちはファィンブランキング加工を行っている関連開会社・東伸を訪れ、課題や短所・長所を視察。さらに、ファィンブランキング加工の特徴を知るため、生産に立ち会ったり、金型保全や製作現場で製品の作り方や構造を学んだ。
続いてこれらの課題を克服し、一般プレスの良さを出せるような金型構造と生産方式を構築するため、日本の技術者ととともに金型構造・プレス機械仕様等の詳細な打ち合わせを開始。金型構造・設備仕様の方向性が決まり、2005年春から製品の試作がスタートした。

試作段階での施行錯誤。

開発事例01 ファイブランキングそこで、当時一緒に開発に関わっていた、東伸の技術者とともに各所へ相談に。様々なヒントをいただいたことで、次なる方策を得た私たち。
パンチ形状の模索、クリアランスを変えてのトライアル、板押さえ圧の調整など、度重なる試作を繰り返し、ついに、新しい工法により、歯形部分の寸法も公差内に納めた全せん断加工を達成したのであった。
しかしそれは、単に歯形部分の全せん断加工を行うための基礎技術を得ただけであり、製品には歯形加工以外に形状の成形や量産型における位置決めなど、様々な課題が残っていた。
ここから、さらに次のステップへの挑戦が始まったのだった。

新工法による全せん断加工の達成と、次なるステップへの挑戦。

開発事例01 パンチ固定法そこで、当時一緒に開発に関わっていた、東伸の技術者とともに各所へ相談に。様々なヒントをいただいたことで、次なる方策を得た私たち。
パンチ形状の模索、クリアランスを変えてのトライアル、板押さえ圧の調整など、度重なる試作を繰り返し、ついに、新しい工法により、歯形部分の寸法も公差内に納めた全せん断加工を達成。
しかしそれは、単に歯形部分の全せん断加工を行うための基礎技術を得ただけであり、製品には歯形加工以外に形状の成形や量産型における位置決めなど、様々な課題が残っていた。
ここから、さらに次のステップへの挑戦が始まったのだ。

山積する課題、次々と起こる問題。

最初の課題は、製品の格差形状の加工。
段差の加工自体は難しいことではなかったが、段差加工による製品の歪みが歯形を打ち抜いた後の寸法変化を招いた。
板押さえ圧を変えたり、金型構造を変えるなど、様々な試作を繰り返す。
ようやく寸法が落ち着くと、次の問題が発生。
歯形形状を抜く際の力で、段差形状にクラックが入ってしまった。
原因は製品押さえ面積が小さく、歯形を打ち抜くときに製品が息をしてしまうためで、その対策に追われる日々。
板押さえ圧の変更、段差形成のクリアランス変更、その他様々な対策をすることで、クラックを克服。
試作期間中は、お客様のイベントに合わせて数百個単位でサンプルを納品しなければならないのだが、これまでに作り込んだ試作型でサンプルの製作の開始が可能となった。
しかし、また問題発生。
サンプルを100個程度生産したところで、パンチのつば部分が割れてしまったのだ。
完全にパンチの強度不足で パンチの固定方法を変えない限り、この問題は解決しない。
ここから、壊れない固定方法の追求が始まった。

プロの偉大さに学ぶ。

固定する方法は幾つか案が有り、最良と思われる案で固定すると、寿命は伸びたもののまた割れてしまった。
どうにも対策案が思いつかず、東伸の技術者と共にあるプレスメーカーに相談に。
図面と現物を見せて、
「パンチが直ぐに割れてしまうんです。どうしたらいいのでしょう」とうかがうと、即座に 「この部分の設定値が悪い」 と問題点を指摘してくださった、その道のプロの方。
対策案が見つかったことは嬉しかったものの、自分たちが無知であることに少々落ち込んだ記憶が残っている。
この対策案のおかげで、その後はサンプルの加工やトライアルを無事に実施。
現在もこの金型は量産中で、月産6万台の製品を加工しているが、パンチ固定部分が割れたことは一度も無く、プロの偉大さを痛感するばかりだ。

新しい分野への第一歩。

こうして製品精度も、金型強度も満足できる金型が完成。
試作形の型構造をベースに、量産用の金型を制作し、量産型でも良品を加工できることを確認することができた。
試作を開始して1年半。 新しいプレスであるULプレスも、日本のアイダエンジニアリングの工場で試運転できる状態となり、新しい金型を持ち込んで量産確認トライアルを実施。 無事量産可能な金型を出荷する事ができた。
当初の目標であったSPM25での加工は問題なく、現在もSPM25で順調に量産を続けている。
新しい技術開発に取り組む事により、改めてプレス加工について基礎から学ぶことができ、そして、新技術を自分たちのものとすることで、今度は他の新しい製品に対しても技術を流用できる。
時間も工数も費用もかかった試作ではあったが、新しい分野へ挑戦する第一歩として、大変有意義な試作及び技術開発となった。

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